イタリアのフィレンツェで出店拒否されたマクドナルドが21億円の賠償請求2016/11/08 17:59

こんなニュースが 以下引用

マクドナルド、出店拒否の伊フィレンツェに21億円賠償請求
【AFP=時事】米ファストフード大手マクドナルド(McDonald's)は、イタリア・フィレンツェ(Florence)の歴史地区への出店申請が却下されたことを受けて、同市に対し21億円規模の損害賠償を求める訴訟を起こした。

マクドナルドは7日、AFPに対し、欧州で最も人気を集める観光名所の一つであるドゥオーモ広場(Piazza del Duomo)への出店申請を同市に却下されたとして、1780万ユーロ(約21億円)の損害賠償を求める裁判を起こしたことを明らかにした。

中道左派のダリオ・ナルデッラ(Dario Nardella)市長は、マクドナルドの申請を今年6月に却下。翌7月、同市の旧市街保全専門委員会も、ナルデッラ市長の判断を支持した。

ナルデッラ市長は市議会に対し、「マクドナルドには申請を提出する権利がある。法律で認められているからだ。だがわれわれにも、それを拒否する権利がある」と言明。同域にある「伝統的な事業」を支援したい考えがあると述べている。

以上引用 以下全文は
headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161108-00000003-jij_afp-bus_all

これってTPPのISD条項の考え方そのものですよね。
欧州圏の国の国民の多くがTTIP(大西洋版TPP)に反対しているのも、こういうことが頻繁に起きると考えられるからでしょう。

たとえば、イタリアは、国策というか、文化的な規範としてスローフード(その土地のものを自分たちのやり方で調理して食べる=生きることは美味しく食べること)ということを実践してきた国で、特にフィレンツェのあるトスカーナとかは、そういった事を目玉にして観光を興してきたわけだから、ドゥオーモ広場の前にファストフード屋を入れるわけにはいかないだろう。

それは、その場所の価値を相対的に低下させるし、そもそも、彼らのアイデンティティそのものの否定だから。
場所代払えば、何しても良いわけじゃ無い。

そういうことに対して、多国籍企業が、その国や地域の自治のやり方について損害賠償する、っていうのが、本当に根本的なんですよね。

結局、アメリカとその仲間達の多国籍企業と背後の投資家と投資銀行は、その国の文化とか価値とか民主主義を完全否定してるわけでしょ。

アメリカが、他国に民主主義をもたらすために活動しているとか、絶対に嘘です。
これは、民主主義の破壊です。

で、この国の自称保守派と呼ばれる、和服着たりしてパフォーマンスしてるおっさん・オバさん達が、こぞって「TPP推進」って言ってるのは、その国の主権や自治や地域の独自性や伝統や文化や民主主義を破壊するためであり、ただの『売国奴』ということ。

コメント

_ ミセス ― 2016/11/09 19:44

このイタリアでの訴訟が、TPPそのものだというのが、よくわかりました。
常識を逸脱した非常識で訴訟を平気で起こせる、そして勝訴もするのが、TPPということですね。
酷いものです。

_ velvetmorning ― 2016/11/09 21:59

そうですね、通常の国内の裁判であれば、この訴えは認められないはずですが、TPPなどでは負ける可能性がずっと高くなると思います。
こうした訴訟が認められると、地域や国で何も決定出来なくなります。地元産の野菜を使おうと呼びかけると、『非関税障壁』とかで訴えるとか
日本語も『非関税障壁』と言われているし。
本当に、おかしな連中が居ます。
そして、彼らは、『人権』とか『民主主義』とかきれいごとを並べて破壊していきます。
ベトナム戦争の反戦運動は、中産階級に赤紙が来て初めて起きたものですが、現在の多国籍企業の横暴に対する反対は、先進国においてISDによる訴訟例が出て事態を把握し、本格化したのだと思います。

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