ハリルホジッチ新監督でスタートしたサッカー日本代表チュニジア戦でここが変わった2015/03/29 21:06

ハリルホジッチ新監督でスタートしたサッカー日本代表チュニジア戦でここが変わった


さて、ハリルホジッチ新監督が就任したサッカー日本代表ですが、初戦のチュニジア戦の先発メンバーには、フレッシュな名前が並びました。

このメンバーには、ハリルホジッチ氏が目指すサッカーのメッセージが描かれていると思います。

本田、香川、岡崎、長友、内田、遠藤、川島の居ない先発メンバー



     川又182
武藤178   清武174   永井177
  山口蛍173   長谷部180
藤春175 槙野182 吉田189 酒井宏183
     権田187

フィールドプレーヤーのうち、半分の5人が180センチを超えています。

両ウイングハーフは、スピードのある選手

両センターハーフは、守備力のある選手


サイドバックもスピードと攻撃力のある選手


センターバックにも、スピードと機動力のある槙野が選ばれています。


そして5人がロンドン五輪代表組です。



川又の先発に驚かれた方も居ると思いますが、筆者は、ハリルホジッチ氏は川又が好きそうだなあと思っておりましたので(東欧の指導者は、ああいうタイプのCFを好みます)、むしろ最初31人のメンバーに選ばれてなくて、その控えだったことに驚いたわけですが、小林悠の離脱によって選ばれると、先発に抜擢されました。


正直な話、筆者だったら、川又を右サイドに回して永井をトップにするかなと思って見ておりました。


初めてコンビを組む選手が多かったわけですから、攻撃が機能していなかったり、パスがずれたりは、仕方なかったかなと。


そして、前半、日本の右サイドの攻撃ばかりになっていたわけですが、これは、相手左サイドバックが弱点だったこと(後半の2得点も左サイドバック絡みです)、それから、チームの核になっていたのが5人のロンドン五輪組(山口蛍、清武、酒井宏樹、権田、吉田麻)だったからということもあったと思います。


ハリルホジッチ氏は、チームAとチームBを作って競わせる的なことを言っていましたが、チームAは、ロンドン五輪組が核だったということです。


そして、相手左サイドバックに弱点があったため、必然的に日本の右サイドを中心に攻撃が行われましたが、センターフォワードの川又選手が左利きだったため、プレーし辛いカタチになっていたようです。


ということで、当ブログの判断のように、川又を右サイドで起用した方が、それぞれの特徴が出やすかったのかなと。

    永井177
武藤178   清武174   川又182
  山口蛍173   長谷部180
藤春175 槙野182 吉田189 酒井宏183
     権田187



そして、たとえば、左サイドをガンバ(藤春、今野、宇佐美)にしたり、あるいは、FC東京にする(森重、太田、武藤)など気の利いた采配をしてあげると、連携がスムーズにいったのでしょうが、着任したばかりの監督にそれえを求めるのは無茶でしょうけれども。


     永井
宇佐美  清武   川又
  今野    山口蛍
藤春 槙野 吉田 酒井宏
     権田


     永井
武藤   清武   川又
  山口蛍   長谷部
太田 森重 吉田 酒井宏
     権田


実際、後半になってから、左サイドバック藤春選手の組み立て能力や攻撃能力や、対カウンター能力が発揮されていましたから



永井は、なかなか良い場面を作れませんでしたが、強い相手と闘うためには絶対に必要な選手と筆者は確信しております。
何しろ、無敵だったスペイン代表を破る方法と発見したのは、ロンドン五輪の日本代表と永井選手だったわけですから。


以下

遂に歴史的勝利!関塚ジャパン サッカーロンドン五輪日本対スペイン戦詳細分析 ―
http://velvetmorning.asablo.jp/blog/2012/07/27/6524094


今回の日本の勝利は、ストップザスペイン、ストップザバルサという世界のサッカーを考える上での歴史的転換点になった試合であったかもしれません。


日本は、世界最高峰のスペイン・バルセロナに勝利する方法を発見したのです。

中略

つまり、イチローが内野安打という誰も気にしていなかったものをスピードによって自分のものとし、世界の野球を塗り替えていったのと同様に、永井選手のスピードは、ゴールを入れるためのスピードと共に、ボールを奪うためのスピードという前人未到の領域を手に入れたのだ。
http://velvetmorning.asablo.jp/blog/2012/07/27/6524094


実際にこのあと、ブラジルワールドカップでは、スペインは撃破されるわけですが。。


日本のサッカーが世界に通用するためのポイント。
日本人は30メートルまでなら世界で最速である。
ならば、攻撃だけでなく、守備時にもスピードを活かすということ。
これが、一つの答えです。


日本は、アジアでばかり闘っているので、攻撃の事ばかり考えて行き詰まっていたが、世界の舞台に出てみると、攻撃されることの方が多かったのである。

攻撃されていることが多ければ、逆に、守備時に日本の得意なスピードを活かすことが出来るということ。


南アフリカ前の岡田ジャパンがダメだったのは、センターバックが鈍足で、低いライン設定なのに、前から守備しようとしたことです。
間延びして中盤がすかすかになってしまった。

設定がチグハグだったのです。
やろうとしている事とメンバーが噛み合っていなかった。

これは、岡田さんがコンプレックスを抱いていたためだと思います。
普通に考えれば分かるのです。


要は、攻撃されている(相手ボール)時に、日本人の特徴であるスピードを活かす守備をすべしということなのだ。



ハリルホジッチに替わって何が一番変わったのか?

それは、相手ボールになる瞬間からの守備のスピードです。


ボールが相手ボールになりそうな瞬間から守備がスタートしていて、適切な距離からダッシュでボールへ寄せている。

これです。

藤春が言っていましたが、筆者も、藤春や宇佐美が、あれほどのスピードで玉際寄せるのを初めて見ました。


以下 藤春廣輝(ガンバ大阪)

「もっと厳しくならないといけない」

(国内組のミーティングで)Jリーグの選手だけで、月に1回くらい合宿したいとか、試合が終わってからの月火水とか。あとは球際を強くするためだけの合宿とかの話がありました。(国内の試合では)そこが足りていない、もっと厳しくならないといけないということは言われますね。

Q:守備で奮闘できた?
「東くん(東口)も『ガンバとちゃうやん』と言っていた。監督は球際だったりガツガツいっているところを見てはるんで、そういうところはしっかりいこうかなと思って、潰しにいけたかなと思います」

Q:宇佐美選手も守備をしていたが?
「そうすね。あれも東君と『ガンバであんなの見たことない』と(笑)」

以上引用


で、これは、ひょっとして、日本代表のサッカーは、ものすごく強くなるかもしれないと思いました。


良い監督を呼んだかもしれません。



筆者がこの試合注目していたのは、ディフェンスの左サイド、藤春選手と槙野選手です。


藤春に関しては、Jリーグのデビュー戦を見た時に、「これはスゴイ選手になるかもしれない」と思ってましたので、ザッケローニ体制で呼ばれなかったことが、むしろオドロキであって、先発出場に全く驚きはありませんでした。


以前は守備に軽い場面が多く、ポジショニングもなってませんでしたが(セホーン監督の頃の守備はボロボロで、アッチ向いてほいで交わされていました)、長谷川健太が監督になって、大幅に伸びました。

特徴は、足がメチャメチャ速いこと。

正直言って、スピードなら、クリスチャーノ・ロナウドやベイルにも負けないはずです。


ドリブルや切り返し、シュート力やクロスの能力も高いこと。

そして、組み立てのセンスや能力、ポジショニングが良いことです。


この試合も前半こそ無難な感じでしたが、後半に入って、良さをどんどん出していったと思います。

正直、組み立てやスピード、クロスの精度に関しては、長友や酒井高よりも上でしょう。

あと、必要なのは、世界で闘う経験と自信でしょう。
サイドバックやサイドアタッカーとして、世界のトップまでいけるポテンシャルは十分にあると思っています。

この試合、結局のところ、岡崎+香川+本田のゴールデントライアングルが2得点をたたき出したわけですが、筆者は、宇佐美+藤春の超絶な左サイド攻撃をもっと見たかった感じはします。


藤春選手は、昨年は体力の落ちる25歳問題の影響で怪我もありスタメンから外れることが多かったが、

以下は、藤春選手が、とんでもない活躍した2013年のJ2のスタッツである。

以下引用

Playing Style 指標 [1~20]
決定力 14
シュート力 7
パスレスポンス力 20
パスチャンス力 11
クロスチャンス力 20
ドリブルチャンス力 9
ビルドアップ力 20
敵陣空中戦 6
自陣空中戦 8
守備力 11
ボール奪取力 11

以上引用
football-lab.jp/player/1100176/?year=2013


サイドバックの選手だが、パスレスポンス力、クロスチャンス力、ビルドアップ力と攻撃における3つの部門で最高得点をたたき出している。


さらに

チャンスビルディングポイントを見てみると

今季累計 リーグ順位 90分換算値
攻撃 96.55 4 位 2.16
パス 67.05 13 位 1.50
ドリブル 4.00 103 位 0.09
クロス 25.50 1 位 0.57
シュート 10.13 23 位 0.23
守備 219.86 69 位 4.93
セーブ 0 - 位 0

以上引用
football-lab.jp/player/1100176/?year=2013



サイドバックなのに、チャンスビルディングポイントが4位

クロスは1位である。


J2でガンバ相手ということで、相手は引いてブロックを守っている。
にも関わらず、スピードのある藤春が、これだけの活躍出来たというところもポイントなのです。




筆者は、以前、日本のサッカーが世界のトップになるためには、『スピード』と『技術』が鍵になると書きました。

スピードというのは、走るスピードもあるのですが、考えるスピード、動き出すスピードもあります。



そういう意味で、宇佐美というのは、とてもスピードのある選手です。

それは、足のふりが速いということもあります。
シュートのモーションがとても小さい。
ひざ下を速く振るだけで、力強いシュートを撃つことが出来るのです。

この技術とスピードは、サッカーの試合のレヴェルが上がれば上がるほど必要になってきます。

なぜなら、レヴェルが高ければ高いほど、ディフェンダーはコースを消すのが上手くなるのです。
従って、シュートを撃つまでの時間が早い(トラップから反転の時間、シュートを撃つまでの時間が早い)ほどコースを消されない状態でシュートを撃つことが出来るので、得点に繋がるのです。

宇佐美不在のガンバが極端に弱いのは、このためです。

宇佐美のようなクラッキ(特別な才能を持った選手)が居ないと、相手が引いて守って状態の遅効では、得点の機会が生まれいくいのです。
で、カウンターで失点=負けというパターンが増えます。


なので、それが出来ないのであれば、きっちり守ってカウンターの方が勝つ可能性が高い。



本来、香川選手もとてもスピードのある選手です。
最近、このスピードを活かしきれていないと感じています。

これは、おそらく香川に合わなかったイングランドプレミアリーグにおいて、自身の長所を見失ってしまったことにあるかもしれませんし、チーム内に、香川のためにスペースを作ってくれる超絶なクラッキが居ないということもあるのかもしれません。


香川は、狭いスペースに入り込んでボールを受け、ゴールを決めることに関しては、世界のトップレヴェルにあります。

その香川にスペースを作るためには、ポストで収めることが出来る本田や、動いてスペースを作る岡崎、ドリブルで仕掛けられ、得点力の高い宇佐美が居ると良いわけです。

さらに、サイドバックがスペースを上がってくることで、チャンスは増えます。

ただし、攻撃において数的優位を作るということは、ディフェンスにおいて、数的不利でも守る必要が出てきます。


この際に、相手カウンターに対抗するために、ディフェンスには、スピードと機動力のある選手が必要ですし、相手ボールになった時に(なる前から状況を考えて)素早いダッシュでプレスをかけることが必要になってくるのです。


ですから、攻撃色が強くなった後半のメンバーの人選は、理にかなっていると言えます。

     岡崎
宇佐美  香川   本田
  山口蛍   長谷部
藤春 槙野 吉田 酒井宏
     権田


中盤に長谷部や山口蛍といったスタミナと機動力があり守備力が強い選手を置いているのは、このためですし、センターバックも機動力のある槙野です。

つまり、この布陣では、ディフェンスや中盤は、素早い寄せや機動力が求められる。

また
速攻においては、フォワードは、素早い仕掛け(スプリント)が求められ、
遅効においても、フォワードは、素早い守備(スプリント)が求められるのです。


そして、この短いスプリントを繰り返して行える体力は(スピードを落とさずに)つけておきましょうということです。


戦術は試合ごとに変えるし、メンバーも変えると言ってますので、次の試合もどう出るのか?楽しみです。



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