シリア情勢あれこれ2015/10/25 22:10

こんなニュースが

以下引用

トルコ大使館前 乱闘騒ぎで9人けが

25日午前、来月1日に実施されるトルコの総選挙の在外投票を行うため、東京・渋谷区のトルコ大使館に集まった人たちの間で乱闘騒ぎがあり、少なくとも9人がけがをしました。クルド系トルコ人のグループとトルコ人のグループの間で対立が起きたとみられ、警視庁が警戒を続けています。
警視庁によりますと、25日午前7時ごろ、東京・渋谷区のトルコ大使館の前で、来月1日に実施されるトルコの総選挙の「在外投票」を行うために集まっていた人たちの間で乱闘騒ぎがありました。

以上引用
3.nhk.or.jp/news/html/20151025/k10010281831000.html


争いが日本にも飛び火している感じですが。。
不正選挙絡みですかね??


以下は、田中宇さんの記事から

以下引用

 テロリスト退治に力を入れるシリア露イランに対抗し、テロリストを支援している米トルコ側も、アレッポ防戦に力を入れている。米国防総省は、新たに50トンの武器(対戦車砲など)を「シリアの穏健派反政府武装勢力」に支援したと発表した。しかし、国防総省は、具体的にどの組織に武器を支援したか、発表することを拒んだ。これまで何度も書いてきたが、実のところシリアの反政府武装勢力の中に「穏健派」などおらず、穏健派に支援された武器の大半は、ISISやヌスラといった過激派のテロリストの手に渡る(残りはクルド人組織に渡されている)。米国が追加供給した50トンの武器の大半は、ISISやヌスラに渡されている


米国が支援した武器は、トルコ経由でアレッポ周辺のISISやヌスラの拠点に流入している。米軍が供給した対戦車砲(TOWミサイル)は、シリアの反政府諸勢力が持っている最強の武器だ。アレッポと並んで戦闘が激化しそうなイドリブでは、大勢のテロ組織の義勇軍が到着したとシリアの諜報機関が伝えている。彼らは、欧州やイスラム世界の各地から、トルコ経由で入ってきた勢力であると考えられる。

が、米トルコから武器や兵力を追加供給されても、ISISやヌスラは、シリア露イラン連合軍に勝てそうもない。露軍の空爆が始まって3週間が経ち、露軍は、米軍の司令官や軍事分析者が「露軍は、思っていていたよりかなり技能が高いことがわかった」と米国のマスコミに漏らすほどの巧妙さで、シリアを空爆している。露軍の強さを知ったISISの前線の兵士が、上官の命令を無視して逃げ出しているとの指摘もある。ISISやヌスラの兵士は、ひげをそり、顔を全部覆う黒いベールをかぶって女性のふりをして越境し、トルコに逃げ出しているという。

ISISとヌスラはこれまでライバルどうしであるということになっていた。だが、露軍の諜報担当によると、シリア露イラン軍の攻撃に対して劣勢であるので、両者は最近、軍事的に協力することを模索している。ISISもヌスラもサウジアラビア系のワッハーブ派の原理主義的なイスラム信仰を信奉しており、両者が敵対するライバルどうしだという話は、もともと米国が流したプロパガンダの疑いがあった。ここにきて両者はプロパガンダ上の有利さをぬぐい捨て、軍事協調することにしたようだ。


中略


 ISISを空爆するふりをして温存(支援)してきた米軍より、きちんとISISを短期間で潰してくれる露軍の方が頼りになるに決まっている。露軍がイラクに入るとともに米軍がイラクと疎遠になる転換点が近づいている。米国は、巨額の戦費と多くの戦死者を出して占領したイラクから、いとも簡単に出ていき、ロシアに漁夫の利を与えようとしている。

 シリア露イランがISISやヌスラを退治すると、中東の政治情勢が大きく変わる。中東に対する米国の影響力が大幅に低下する。そもそもロシアをシリアに呼び込んだのは、ケリー国務長官を何度もロシアに派遣してプーチンを説得させたオバマ大統領である。米国中枢で、国防総省(軍産複合体)はこっそりISISを支援してきたが、オバマは対抗してこっそりプーチンやイランを扇動(怒らせてけしかけることを含む)してきた。米国は全体として、ロシアが中東政治の主導役をやることを容認する傾向を増している。この転換は、国際政治の全体に対し、長期的に大きな影響を与える。米国覇権の崩壊と、多極化の加速が起きる。

以上引用
http://tanakanews.com/151022syria.htm




シリア軍、ハマ近郊で「アル・ヌスラ戦線」司令官を殺害

テロ組織「アル・ヌスラ戦線」はシリアにおけるアルカイダの支部であると考えられている。
jp.sputniknews.com/middle_east/20151025/1075728.html#ixzz3paFKz3zc



こんなニュースも

以下引用

「自由シリア軍」の代表らはロシアに対し、シリア危機解決を共同で行うことについてカイロで会談するよう申し込んだ。「自由シリア軍」創始者のひとり、ファハド・アル・マスリ氏の言葉をリア・ノーヴォスチが伝えた。

同氏は次のように述べた。「ロシアのボグダーノフ外務次官とのパリ会談の後で既に述べたことだが、『自由シリア軍』はロシアとの対話に用意がある。我々は、我々の立場を表明し、共同行動について討議するため、新たな会談を必要としている。ロシアが『自由シリア軍』にどのような支援を施し得るかについて、共通の決定を会談の中で策定するだろう」とマスリ氏。

マスリ氏によれば、「自由シリア軍」は交渉に幹部らを派遣する用意があるという。

ロシアのラヴロフ外相は、ロシアは反体制派の「自由シリア軍」をテロ組織とは考えていない、と述べている。ラヴロフ外相によれば、ロシアがテロリストと認定するのは「ロシア連邦および国連安保理にテロ組織と認定された者」だけだ。またラヴロフ外相は、ロシアは「自由シリア軍」とコンタクトをとる用意がある、と述べ、米国にその情報を提供するよう要請した。

アル・マスリ氏はまた、ロシアがシリア空爆を停止することへの期待を表明したという。

以上引用
jp.sputniknews.com/middle_east/20151025/1075159.html#ixzz3paDBQZzJ


アルカイダ支部のアルヌスラは、ISISと共に叩くけど、「自由シリア軍」とは、話し合うということか。



ロシアは、アサド大統領をモスクワに呼び、ロシアがシリア政府に頼まれてテロリスト殲滅を行っていることをアピールしている。



で、イラク戦争の時の英国の首相だったトニー・ブレアが、CNNでこんな発言


以下引用

米英を筆頭とする有志連合が2003年に行ったイラク侵攻こそが、テロ組織「イスラム国(IS)」出現の最大の要因になった可能性がある。CNNのインタビューで2003年当時英国首相だったトニー・ブレア氏が述べた。

米英を筆頭とする有志連合は2003年春、「イラクの自由」と題した作戦で、イラク侵攻を開始した。目標はサダム・フセイン政権の転覆。米国政府は、フセイン氏は国際テロ組織と結託し、大量破壊兵器を保有しているとして、非難していた。この疑惑はのち払拭された。

イラク侵攻に関する米英首脳の謀議に関する新たな情報明らかに
司会がブレア氏に問う。「ISの拡大につながる最大の要因はイラク侵攻だったのでは、との指摘をどう思われるか」。
答えてブレア氏。「一理あると思う。2003年にサダムを排除した者に、2015年現在の状況について責任がないとは言えない」。

ブレア元首相はまた、作戦の過程で犯した過ちについて謝罪した。「諜報データが不正確だったことをお詫びしたい。また、作戦立案におけるいくつかの過ちについてもお詫びしたい。政権転覆後、何が起こるかについて、理解を誤った。ただし、サダムを追い落としたことそのものについては、お詫びするのは難しい」とブレア氏。

以上引用
jp.sputniknews.com/politics/20151025/1074275.html#ixzz3paDa1X3A

というわけで、英国首相は、自らの過ちを認めて謝罪しているようですね。


中東発の第三次世界大戦を防ぐためには、当然のことでしょう。