米国の専門誌「米国は、世界における自分達の役割を考え直し、真剣にNATOからの脱退を考える時が来ている」と指摘2016/03/30 21:49


こんな記事が

以下引用スプートニク

米専門誌「米国はNATOから去る時が来た」
政治
2016年03月30日 11:22

米国の専門誌「ナショナルインタレスト」は「NATOにおける米国の政策は、古くなってしまった。米国は、世界における自分達の役割を考え直し、真剣にNATOからの脱退を考える時が来ている」と指摘した。


この論文は、その理由として、以下の2点を挙げている。
第一に、第二次世界大戦後に形成されたパワーバランスは、今や存在しない。米国は、世界政治における自分達の主導的役割が、長年にわたり必要不可欠であると確信していた。しかし、欧州の国々は、すでにかなり以前から、自分達の問題を自主的に処理する能力を持っている。

第二に、NATOが創設された時、欧州政治の鍵を握る重要なパートナーとの協力の道具として、それは理解されていた。誰も、NATOが絶えず拡大するだろうなどとは、言っていなかった。しかしソ連邦崩壊後、米国の指導者達は、深く考えずに、あたかもソーシャルネットワーク上で、新しい友人を加えてゆくように、東欧から新しい同盟国を受入れるようになった。しかしNATO憲章第5条が、状況を本質的に複雑で困難なものにしている。この第5条には、NATO加盟国に対する攻撃は、NATO全体に対する攻撃とみなされると書かれている。その結果、米国は、自分達に何の関係もない軍事紛争に引っ張り込まれる可能性がある。

以上引用
jp.sputniknews.com/politics/20160330/1867618.html#ixzz44M7kZe56

アメリカがNATOを抜けるという発想は新鮮ですね。

結局のところ、NATOというのは、東西冷戦時代の発想であり、現在は、ロシアは「自国の姿に似せて、他国を変えようとしない」「帝国化するつもりも無い」と言ってるわけで、全然他の国々の脅威ではないわけです。

そして、中国も、AIIBに見られるように、多国間の投資によってインフラの整備を行おうとしているわけで、単独覇権主義ではありません。


もともとNATOというのは、西側諸国が、中国やソ連の拡張を封じ込めるという名目で作られた組織であり、その中国やソ連が、西側諸国にとって(体制は違うものの)普通に付き合える隣国になったわけですから、防衛体制は、当然違うものになっていくはずなのです。


昨年のトルコによるロシア機撃墜では、NATOの条項によって、本来関係無い国々がロシアと闘う羽目になっていたかもしれなかったわけで、こうした馬鹿な状況は、止める必要性があるでしょう。


筆者は、世界の安定のためには、まず世界最強の軍隊を持つロシアが安定しており、そのロシアと敵対せずに、ロシアの国益を脅かすような姑息な手段も取らずに、互恵関係を築いていくというところからスタートしていくことが必要であると考えています。

そうしないと、第三次世界大戦になりかねないということです。


以下は、プーチン大統領の方針


1. ロシアは今後ゲームはしない。小競り合いについて控え室で交渉することもしない。ロシアはしかし真剣な会話と合意には準備ができている。それらがもし集合的な安全保障に役立つのであれば、また公正に根ざしていてお互いの立場の利害を考慮に入れているのであれば。

2. グローバルな集団的安全保障が今、瓦解しようとしている。もはや国際的安全保障の保証はどこにもない。それを破壊した存在には名前がある。アメリカ合衆国である。


3. 新世界秩序の建設者たちは失敗した。彼らが建設したのは砂上の楼閣である。どのような形の新世界秩序が建設されるかいなかは単にロシアが決めることではない。だがそれはロシアなしでは作り得ないものとなるだろう。


4. 社会秩序にイノベーションをもたらす建設的なアプローチをロシアは好む。だがそうしたイノベーションを探求したり議論することに反対はしない。そうしたもののどれでも、もし導入するなら正当化できるものかどうかを検討する。


5. アメリカの止むことなく拡大する「カオスの帝国」によって作り出された濁った水の中で釣りをするような意図はロシアには全くない。またロシア自身の帝国を築く意図も全くない(これは不必要なのだから。自国の広大な領土の発展にロシアが抱えるチャレンジがあるわけなので)。かつてそうだったような世界の救世主役をロシアはかって出る意思はない。


6. 自分の姿に似せて世界を作り変えるという意図はロシアにはない。だがロシアを自身の姿に似せて作り変えようとする何者をもロシアは許さないだろうし、ロシアは自身を世界から遮断することもない。だがロシアを世界から遮断しようとする何者も、結果何倍も酷い目に会うことになるだろう。


7. カオスが蔓延することをロシアは望まない。戦争も欲しいとも思わない。戦争を始めようという意図もない。だが、今日、世界戦争の勃発がほぼ不可避であるとロシアは見ている。そのための準備はできている。継続して準備を万全にしている。ロシアは戦争を仕掛けないが同時に戦争を恐れてもいない。


8. 未だに新世界秩序を建設しようとする人々を頓挫させるための積極的な役割をロシアは採ろうとはしない。彼らの努力がロシアの鍵となる利害に抵触するようになるまでは。ロシアは待機して彼らがその貧弱な頭で取れるだけの一かたまりを取るのを観察するということを選好する。だがロシアをこのプロセスに引きずり込もうとする人々 - ロシアの利害を軽視するということを通じて - は痛みの本当の意味を教えられることになるだろう。


9. 外交政治や今ではそれに増して内政においてロシアの力はエリートや控え室の取引には依らない。そうではなくて人民の意志に依るだろう。


これら9のポイントの他に10番目


10. 世界戦争を回避するような新世界秩序を建設するチャンスはまだある。この新しい世界秩序は、必要性からアメリカを含めることになる。だが皆と同じ条件でのみ それはなし得る。つまり、国際法や国際協定に従い、単独行動を控え、他国の主権に対する全面的な敬意を持つ、という条件だ。

以上引用

asyura2.com/16/kokusai13/msg/156.html


基本的に、この方針に沿って、世界戦争の阻止は行われているように思います。