福島第一原発事故 放射線被爆についての基礎知識 ― 2011/03/22 14:16
*注意 ヨウ素131の半減期が3日と書いてありましたが、8日の間違いです! すいません! 訂正します。よろしくお願いいたします。
雨粒に乗って放射性物質が飛散するため、雨後に地面が乾き、ほこりとなって舞い散る可能性が高いです。
雨後は、出来るだけマスク着用、傷口などは、テープで塞ぐなどの対策がベターと思われます。
いずれにしても、原発周辺以の重金属系の半減期が恐ろしく長い放射性物質以外、大量に飛散したヨウ素131の半減期は8日。
放射性物質が飛散してから10日くらいの間が一番注意すべき期間だと思います。
現在は、原発から放射性物質が出続けている状態なので、引き続き注意が必要です。
重ねて申し上げますが、空中に飛散したものと、雨に乗って落ちたもの、それが舞い上がるもの。 そして、後に体内に取り込んでしまうものがあるので、浴びる放射線の量は、少ないに越したことはありません。
そして、体内被爆を避けるというのが、最も重要なことだと思います。
ビジネス知識源さんが、また有用な情報を提供しているようなので、引用します。
なお、部分抜粋した引用はしないでくれとのことなので、段落部分は全て引用させていただきます。 よろしくお願いします
以下引用
■1.確認:放射性物質、放射線量、放射能という概念
原発の事故で重要なのは、以下の3区分への知識です。
▼3区分
(1)放射性物質: 放射線を出す核物質で、爆発が起これば、花粉のような微細粉末に なって、爆風に乗って遠方まで飛散し、強い放射線を放つ。
放射性物質が、体内の骨を含む臓器に沈着すると、体内細胞内の (放射線の強さによる程度の差はあっても)DNAを傷つけたり切断 する。(内部被曝という)
放射性物質は、以降で示すよう実に多種がある。 放射能の半減期も、 ・数日内と短い気体性のものや(時間単位の放射線量は多い)、 ・粒子性の重金属(鉛のように重い)で数10〜数億年のものがある。
爆風(重金属のもの)や、風(気体性のもの)にのって飛散した 放射性粉末は、 ・呼吸(特にこれが多い)、 ・付着した食物、 ・溶けた飲料。 触れた衣服、触った物を通じ、臓器に沈着することがある。
体内の放射性粉末による障害を、内部被曝という。 (これが、チェルノブイリで、100Km圏でも起こった)
(2)放射線: 放射性物質が発する、モノと身体を透過する光線(波)を言う。 X線での撮影は、身体に急性、慢性の障害を起こさないように放射 線量を安全基準の上限以下に制御する。
がん細胞の放射線による治療では、がんの部分に、細胞(DNA)を 破壊する強い放射線を当てるが、全身に当てることはない。 DNAの破壊で、がん細胞の再生と増殖を抑える。
放射線の瞬間的な強さの単位は、シーベルト(Sv)、 ミリシーベルト(mSv)、マイクロ・シーベルト(μSv)/時で計る。
これは1時間浴びたときの被曝量である。医学的な診断(X線撮影)では、 安全基準の範囲で、検査する臓器に放射線を当て、動画や写真をとる。
X線撮影のように低い値でも、数時間、1日、1週間、1ヶ月、1年と 浴び続ければ、その度に、細胞のDNAが傷つき、破壊されることか らの身体の危険度は増す。
イメージとしてのX線は、個々の細胞にとっては、打ち込まれて通 過する弾丸である。これが、細胞内の微細なDNAを傷つける。
放射線量の強さは、放射線を放つ核物質(約100トン)がある場所 (原子炉の各号機の内部容器内(厚さ16cmの鋼鉄:耐圧設計80〜 90気圧)からの、距離の2乗に反比例して減少する。
これは、光源と光の性質と同じ。しかし放射線は、目に見える光と は違う「物質を通り抜ける透過性」がある。それがDNAを傷つける ことがある。厳重な核シェルターを地下につくることが多いのは、 核爆発での到達する放射線量を、減らすためである。
(3)放射能:放射性をもつ核物質が、放射線を放つ能力。 後述するベクレルで計る。 ベクレルは、原子核の崩壊個数である。
放射性物質(核物質)、それが出す放射線、放射線を出す能力で ある放射能の3区分をしておけば、われわれにとって重要な身体への 障害がどうなるか理解できるはずです。
当方も、1週間で、いろんなメールとインターネット情報を読んだ 上での「判断」で、若干の知識が増えました。なにせタイトルが 「知識源」です・・・
今の危険は、現場作業です。真正に、DNAが破壊される危険を賭けて います。普通の人による、ノブレスオブリッジです。これが、経営にも 通じるリーダシップの根幹です。
事態が落ち着いたあとは、冷却水を入れる配管をもった「石棺化や 巨大プール」でしょうが、この作業にも、チェルノブイリでの事後 措置では、延べ80万分かかっています。放射源周辺での放射線が 強い間は、ごく短時間の作業で、人が交替せねばならないからです。 怖いのは、透過性がもっとも強い、中性子線です。
なにせ人類は、原発の、大津波による複合破壊事故で集結処理をし たことはありません。専門家を含む、すべての人の経験知を超えて います。スリーマイルとチェルノブイリの事故と危険に関しては、 ウィキペディアに、概要が記述されています。
■2.ベクレルの半減期
今回の事故は、外部への危険という点では、スリーマイル事故(外部 への危険度5)を超えています。しかし圧力容器の爆発的な破壊は まだないので、チェルノブイリ(危険度評価7)以下です。
◎今後、内部容器または格納容器の爆発的な破壊という「想定外」 が起こらない限り、チェルノブイリ級と同等か、それ以上の危機 (大規模な再臨界反応)は、去ったと判断します。
チェルノブイリでは、事故の緊急処理で繰り返された誤作動によっ て、内部容器の水蒸気圧が高まって爆発を起こし、粉塵になった核 物質の遠方(100km圏)への飛散(これが危険度7)がありました。
核物質(特に危険なプルトニウムとその同位体)によっては、放射 能(放射線を発する能力)の半減期が、88年〜2万4000年と長い。 このため、微粉末が飛散すれば、最強度の環境汚染が長期に続きます。
▼ベクレルの半減期
放射能の計測単位は、シーベルトとは違うベクレル(Bq)です。 1秒間に何個の原子核が、放射線を発する「放射性の壊変(物質変化)」 をしているかを示します。
強い放射能をもつ核物質の1種である、ラジウム226の370億ベクレル は、1グラム当たりで1秒に370億個の原子核が壊変するという意味。 次々に、普段は聞き慣れない概念が登場します・・・
【壊変の、判断基準:1グラム当たり】 ウラン238(1万2000Bq:半減期45.6億年)、 カリウム40(26万Bq: 12.5億年)、 プルトニウム238(2万400年)、 ラジウム226(370億Bq :1600年)、 セシウム137(3.2兆Bq:30年)、 ヨウ素131(4600兆Bq :8日)、 キセノン133(6900兆Bq:5.3日)、クリプトン88(290京Bq :2.8時間)等・・・です。いずれも1グラム当たりです。
炉心の燃料に、以上のような核物資が何トンも含まれています。
核物質は多種(原子炉内の同位体を含めば20種くらい)あり、放射能 の半減期が、物質によって異なります。
(注)100Kw/時の発電能力の原子炉では普通、一般人の、摂取限度の 1700兆倍の、放射線を放つ核物質があるとされています。重大な 原発事故が、世界の強い関心を呼ぶのはこのためです。
しかし、上記のように、風で飛散する「気体性」の核物質の半減期は 数日内と短い。
その逆に、壊変の半減期内での放射線量は、数桁以上も違って多い。
ヒロシマや長崎では、 ・爆弾の直下で短期では、核爆発による数千度の放射熱と、 大量の気体性放射物、
・長期では重金属の放射性物質の沈着による身体の内部被曝から、 急性(1年内)と何十年も続く慢性の、健康への害が生じています。
(1)気体性の放射物での、壊変の半減期(1/2に減る)は、上記の ように数日内と短い。
しかし、壊変して出る放射線の瞬間量は、億、兆、京ベクレルと 大きい。気体性の放射物を多く浴びた、身体障害は急性です。
(注:1時間当たりの放射線量と、人体の累積被曝によるDNA障害 の関係は、19日早朝の、増刊1号(11.03.19-2:30)に書いています。 時間の関係で、未確認の方は、それを読んで下さい。 ※こちら
(2)粒子が重いので、遠くまでは飛散しにくい重金属の放射性物質では、 壊変する原子核の量の、半減期は80年〜億年と長い。
壊変のときの放射線量/時(シーベルト)は、比較上は、少ない。 危険ではないという意味ではない。長期に、危険です。
内部容器や格納容器の蒸気爆発では、鉛より重い重金属性の核物質 が微細粉末になって広域拡散するため、極めて危険(チェルノブイ リ並み)です。
生体(食肉や野菜:動植物)は、放射性物質を濃縮する作用をもっ ています。放射物質を餌や飲料水とともに、核物質を動植物が摂取 すると、それを食べた人間も汚染されます。
<以上引用>
コメント
_ 津波 ― 2011/04/13 20:10
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福島原発事故は0.63エクサベクレル。チェルノブイリは5.2エクサベクレルで広島原爆の500倍。つまり福島原発事故は500×0.63/5.2=60で、広島型原爆の60倍の放射性物質をばらまいている。