抗日戦争勝利70周年記念パレードに思うこと2015/09/03 21:09

本日は、抗日戦争勝利70周年記念式典の日だそうです。
中国では軍事パレードが行われているようです。

そんな日に考えること。


軍国教育を施され戦争経験者の父の話
「日本は戦争に負けて良かったよ。もし勝っていたら、あの調子で世界征服まで行っていたと思う。イケイケドンドンで本当に酷かった。それほど言ってることやってることが馬鹿げていた。
日清・日露戦争で勝っちゃったのがまずかったのだろう。」

筆者
「そうだね。特に日露戦争で勝ったのがマズかったよね。あれで調子に乗った。結局破局。
ところで、なんで日本が戦争していたのか知ってる?


「資源のため。石油のためだったと思うよ。」

筆者
「資源も石油も戦争のために必要だったのだから、後付けだと思う。
米ドルの世界支配のためだよ。敵と味方にお金が渡されて戦争させられたんだ。
日本もドイツもソ連も中国も、米国(ウォール街)が資金出して戦争させていた。
日露戦争の時の借金を返したのが1983年だよ。馬鹿げているでしょ。これもウォール街からの借金。借金して戦争して、勝ったとはしゃいで、何も得るものは無くて失うばかりだったんだけど、敵も味方も皆死んだ。戦争屋は儲けたけどね。」


「そうなのか?軍国主義だった親父(筆者の祖父)に聞かせてやりたい話だな。」

筆者
「戦争させるのが目的だったんだよ。米国は戦争に参加していなかった。戦争させてただけ。
最終仕上げに米国が出てきて、日本やドイツを木っ端みじんにしたんだよ。」


父は戦時中の人なので、わりと素直に日本が全部悪かった説を信じているところがあって、それはその経験から当たり前だと思う。米軍の機銃掃射とか受けているし。。

前に友人と話してたら、友人の父親が長崎原爆の被爆者で、母親が東京大空襲の被災者だった。

こういう人、日本に沢山居ると思う。
それは色々考えます。

あのまま日本が戦争を続行していたら、もっと無茶苦茶になったのは確か。

当時戦争を止めたこと自体は評価出来る。

ただ、いつまでも植民地のままで居ることは別の問題だろう。

もう戦後70年なのだから。


さて、こちらの表をごらんいただきたい。
日本の国別輸出状況だ。


出典:財務省貿易統計
http://www.jftc.or.jp/kids/kids_news/japan/country.html


(単位:100億円)
2014年輸出総額 [7,310]
アメリカ1,365(18.7%)
中国1,338(18.3%)
韓国546(7.5%)
台湾423(5.8%)
香港404(5.5%)
シンガポール223(3.1%)
ドイツ202(2.8%)
オーストラリア150(2.1%)

参考
アジア3,952(54.1%)
中東299(4.1%)
EU759(10.4%)

1位がアメリカとなっているが、これは数字のトリックで、実際には、香港は中国の一部なので、香港+中国=中国

そうすると、1309+370=1760となり、24.9%となり、断然の1位になる。

更に言えば、中国元のレートは意図的に低くなっているので、実質的には遅かれ早かれ倍になると思われる。
一方、米国ドルは30%くらいドル高に意図的にしたので名目上増えているということ。


この傾向は既に2010年の貿易統計には現れていて


2010年輸出総額 [6,741]
中国1,309(19.4%)
アメリカ1,039(15.4%)
韓国546(8.1%)
台湾460(6.8%)
香港370(5.5%)
タイ299(4.4%)
ドイツ179(2.7%
マレーシア154(2.3%)
オランダ143(2.1%)

参考
アジア3,783(56.1%)
中東222(3.3%)
EU762(11.3%)

2010年→2014年の米国への輸出が増えているのは、ドルの価値が上がっているため。


中国+香港=1679(100億円)。
日本の輸出額の24.9%が中国向けになった。
それは、米国の15.4%をはるかに抜いてトップになったということなのだ。

2010年には、日本にとって経済的に最も重要な国が、米国から中国に移った。

その状態で、尖閣諸島詐欺事件が発生し、日本バッシングが起き、中国への輸出が減ったのだ。

なので、これらの事件が無ければ、もっと中国への輸出は増えていたと思われる。

この尖閣諸島詐欺事件を起こしたのは、米国CIAエージェントの反日団体であった。



以下、貿易統計を見ると興味深いことが分かる。


2000年輸出総額 [5,165]

アメリカ1,536(29.7%)
台湾387(7.5%)
韓国331(6.4%)
中国327(6.3%)
香港293(5.7%)
シンガポール224(4.3%)
ドイツ216(4.2%)
イギリス156(3.1%)
マレーシア150(2.9%)
タイ147(2.8%)

参考
アジア2,125(41.1%)
中東105(2.0%)
EU843(16.3%)


2000年当時は、米国への輸出額が30%を占めていたのである。
一方の中国は6.7%
合併したばかりの香港が5.7%
足しても12.4%と、この頃は米国に対する輸出額の3分の一程度しか無かったのだ。

なるほど当時は、『日米同盟が一番大事』と言われても、多くの人が納得したかもしれない。

でも、現在は明らかに当時と違うことが分かると思う。

日本からの輸出額で断然多いのは、アジア3,952(54.1%)

既に54.1%がアジア向けなのである。
アメリカ向けの輸出の3倍以上がアジア向けの輸出。
その半分が中国だが、今後インドも入ってくるだろう。

そうすると、日本からの輸出額の70%がアジアという時代が、そう遠くない時期に来るのは明白だ。

TPPなどと言ってる場合では無いのである。



さらに1990年の統計を見てみよう


1990年輸出総額 [4,146]

アメリカ1,356(31.5%)
ドイツ257(6.2%)
韓国(かんこく)252(6.0%)
台湾(たいわん)223(5.4%)
香港(ほんこん)189(4.6%)
イギリス156(3.8%)
シンガポール155(3.7%)
タイ132(3.2%)
オーストラリア100(2.4%)
カナダ98(2.4%)

参考
アジア1,288(31.1%)
中東126(3.0%)
EU773(18.7%)



なんと、中国がベスト10に入っていないのである。

今では信じられないけれども、東西冷戦下の1990年では、中国への輸出額は非常に少なかったのだ。
上位のほとんどは、西側諸国である。

当時の思考のままで、中国バッシングしているとすれば、この国は致命的だ。


というわけで、日本から中国への輸出額は、東西冷戦後、極端に大きくなった。
そしてその伸びは天文学的なのである。
たった25年で、こんなに状況が変わったのだ。

今では、日本にとって経済的に一番重要な国は、間違いなく中国だ。


未だに中国との戦争を夢想している冷戦思考の人達は、おそらくこの事実が理解出来ていないのだと思う。



現在、日本の企業の多くは、中国でものを生産して世界中へ輸出しているし、日本から中国へも莫大な金額の輸出がある。

それだけでなく、日本で部品を作ってそれを中国で組み立てている事もあるし、中国で部品を作って日本で組み立てている場合もあり、両者は切っても切れない関係にある。

中国製でも3割日本製とか、日本製でも3割中国製というのは、普通にある。
そしてその製品を作っているのは、日本や中国の企業という場合もあるし、欧州や米国の企業ということもあり得る。
そういう関係なのだ。


そんな国を、『敵国』や『仮想敵国』だと考えるなど、馬鹿も休み休みにしてもらいたい。

自分の会社の製品を作っているA国は『敵国』で、B国は『同盟国』って、そんなのあり得ますか??

それから、自分の製品を買ってもらってる顧客のA国は『敵国』で、B国は『同盟国』って、そんなのあり得ますか??


全く馬鹿げています。

両方、平和的・友好的に付き合えば良いだけです。


中国は、経済大国になりました。
もはや、日本にとって世界一の経済的な同盟国です。


そして、その大元になっていたのは、日中平和友好条約締結後、日本から中国へのODAと共に、親身な技術提供が行われ、その結果として中国は大変な技術力と生産力を蓄えるようになった事を忘れてはならないと思う。

現在中国が経済大国になりつつあるのは、日本が親身になって援助したからだ。

そしてそれは、日本が中国大陸を侵略した過去を反省した中で行われた経済援助であり、中国人民を植民地支配や圧政から解放するために行われた援助であったことを忘れてはならないと思う。

もちろん、中国は、その歴史から文化・文明の宝庫であり、様々な重要なものをもたらしてきました。
私達の国の国民食である稲作も中国大陸から渡ってきたものだし、漢字も中国大陸起源です。

本当に深い部分で結びついているわけです。


イタリアのパスタは、中国の餃子の発展系だし、爆薬というのは、元々中国が旧正月のお祝いのために使っていた爆竹が改悪されたものだ。

だとすれば、この世界の爆弾を私達の文化や技術で全て花火に変えれば、戦場は、花火大会となり、人々は殺し合わずに、花火大会を楽しむようになるのです。

そしてそれは、元々中国が持っている文化とそれを発展させた私達の花火文化によって、戦争から、人々の幸福=芸術に昇華させることが出来るという見本を見せることにも繋がります。

私達が着ている洋服も、中国の絹産業が欧州にもたらされ、それがさらに改良されて世界中にもたらされたものです。

様々なスパイスや食材、料理

それらは、陸のシルクロードや海のシルクロードを通じてもたらされた尽きることのない文化の泉なのです。



かつて日本は中国を侵略した。
日本は、かつての欧米列強と同じ植民地支配という間違った選択をしたのだ。

そして朝鮮半島には、日本語を強制させるというとんでもない過ちを犯した。
もし、日本で朝鮮の人達がトップになって、ハングルと韓国語を強制したら、どうなりますか?皆立ち上がるでしょう。
日本は、とんでもない間違いを犯したのです。


その痛烈な反省の元に、戦後の日本があり、日本は憲法9条を持ち、他国を侵略せずに経済援助することで、他の国々を圧政と植民地支配から解放する道を選択したのだ。

その成果は如実に現れていて、日本が親身になって経済援助をした国々は、明らかな経済発展を成し遂げている。

もちろん、アジア通貨危機などの国際金融マフィアの暗躍によって、様々なものが潰されてきたり、軍産複合体による戦争が行われたりしたわけですが、モノカルチャーの植民地支配から、その国自体で産業や文化を維持出来る国々を多く作ってきたのも事実です。

このあたりは、たとえ日本が米国の植民地下にあっても、ある程度成し遂げられていると言って良いと思う。


現在、この国の馬鹿な不正選挙偽首相とその仲間達が、そういった日本の歴史を無視して、この国を米国のポチとして帝国主義の戦争をさせようとしている。
それは絶対にダメだ。

『ダメだ。』は、上から読んでも下から読んでも『ダメだ。』
だから、絶対にダメなのである。



私達は、かつて犯した過ちの反省点に立ち、戦争放棄を掲げて、他国を親身になって経済援助することで現在の立場を築いてきた。

もちろん、全て良いことをしてきたわけではないだろう。
様々な問題はある。
それでも、その結果として、アジアの国々の多くは、外貨を持ち、海外旅行が出来るようになり、日本生産のものを購入出来るような人々が増えてきたのである。
そういう人達が増えてきたからこそ、私達は自国の産業を守ることが出来るようになるのだ。


それは、私達が戦争の間違いから得た種を育ててきた結果育った果実であり稲穂なのである。

それを植えてまた育てれば、再びその果実や稲穂は人々を潤すのである。


筆者は,反グロバールというより、半グローバルという立場に立っている。

ある程度世界は一つのようなもの。
でも、守るべきローカルなところは沢山あって、それは守っていかなくてはならなくて、そういうことが友好的に行えるかどうかが問われていると思う。



BRICS
ブラジル(カトリック)
ロシア(正教)
インド(ヒンズー教)
中国(儒教・道教・仏教)
南アフリカ(プロテスタント)

これらの国々が21世紀に発展していくビジョンは、基本的に筆者は良いと思う。

あとは、Iの部分にイランやインドネシアなどイスラム系の国も入れるバージョンの方がなお良いでしょう。

様々どうなるのかは分かりませんよ。


でも「俺の神しか拝むな」というのではなく、様々な考え方、様々な人種が共に発展していくウイン・ウインの考え方こそ21世紀に相応しい。
なぜなら、世界には様々な環境や人々が居るからだ。
その場所には、その場所に相応しいやり方がある。
それを無視した発展はあり得ないのです。


筆者は、ある程度資本主義なのは仕方ないが、資本主義になり過ぎないように歯止めをかける必要があると考えています。
そうしないと、世の中無茶苦茶になります。

新自由主義というのが最たるものです。

共産主義を信奉しているわけでもありません。
ただ、ある程度共産主義とか、ある程度社会主義なら全然オーケー。

問題は、その資金を戦争やら副作用で病気や死に至るなど必要の無い医療やら、おかしなものに食われないようにする必要があることと、年金基金を金融市場に突っ込んで破綻させるとかを防ぐ必要があるということです。


中国が全て良いと言ってるわけでもありません。
現在の中国には明らかに問題がありますし、改善してほしい点は山ほどあります。


でも、AIIBに中国が30%権限を持つというのも、アジアの人口の3割が中国であり、面積の3割が中国なのだから、極めて当たり前の話。
日本も加われば良いのだ。なぜなら日本人が一番親身になって他国の援助をしているからだ。

トップはダメでも、日本人の下の方はスゴイのが沢山居ます。
そういう人達の努力が、アジア発展の下支えをしてきたことは間違いないのです。


私達日本人は、これからも、アジアの人々や世界の人々のため、日本の人々のため、戦争を放棄し、人々の幸せ追求のために働くのです。
そしてそれは、戦争や植民地的搾取であってはなりません。


日本は、環境破壊など、世界が危機に陥っている状況を助ける技術やノウハウは山ほど持ってるわけですし。


かつて不幸な歴史はあった。
でも、前向きにより良い明日を築いていきましょう。


これが、抗日戦争勝利70周年記念パレードに対する、筆者のメッセージです。

コメント

_ (未記入) ― 2015/09/03 22:14

漢字の起源、稲作の起源、縄文時代や弥生時代がわからないことだらけのなか、なぜ、中国由来だけは絶対的な事実として語られるのでしょうか?
様々なことに対して深く考察されているのに不思議です。
反ユダヤ、陰謀論にありがちな共産主義信奉者の方々と結論は同じということにショックです。

_ ミセス ― 2015/09/03 22:21

今日の記事は中国との貿易から見た、日本の未来予想が付きましたね。素晴らしい記事でした。とても興味深く、面白い視点だと思いました。
この数字の通りに、すでに中国とは、切っても切れない状態にあることですよね。日本が輸入相手の国と戦争したら、すぐに枯渇してしまうのはわかっているのです。それを、アメリカに変えさせようとして、企んでいるのかもしれないですが、酷い話ですね。殺し合いをさせて、儲けることで、喜んでいるって。考えただけでも、寒気がします。今日もありがとうございます。

_ katsukoのブログ ― 2015/09/06 08:38

やはりーすばらしいお父様ですね!

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